劇レアコイン
— 1692 Great Britain William & Mary 5 Guineas —

  • イギリス 1692年銘 ウィリアム&メアリー 5ギニー金貨 Elephant & Castle


    キリスト教のプロテスタントによって起こされた名誉革命で先の国王、ジェームス2世が 追放され、彼の娘メアリー2世と夫のオランダ総督ウィリアム3世がイギリスの統治をしました。イギリス議会の要請によって“共同統治者”としてメアリー2世とオランダ総督ウィリアム3世が誕生しました。共同統治は1689年に始まっていますのでこの5ギニーは3年後のものだと言えます。共同統治者として肖像もダブル・ポートレートで描かれています。手前 (向かって左側) がウィリアム3世、奥 (右側)がメアリー2世です。

    ウィリアム3世(William III, 1650年11月14日 - 1702年3月8日)は、オラニエ公・ナッサウ伯(在位:1650年11月14日 - 1702年3月8日)、オランダ総督(在職:1672年6月28日 - 1702年3月8日)、イングランド王・スコットランド王・アイルランド王(在位:1689年2月13日 - 1702年3月8日)。スコットランド王としてはウィリアム2世。オランダ名ではウィレム3世(Willem III van Oranje-Nassau)。 父はオランダ総督・オラニエ公ウィレム2世、母はイングランド王チャールズ1世の娘メアリー・ヘンリエッタ・ステュアート。イングランド女王・スコットランド女王・アイルランド女王メアリー2世は妻。オラニエ=ナッサウ家の出身であるが、ステュアート朝の王の1人に数えられている。

    メアリー2世(Mary II of England, 1662年4月30日 - 1694年12月28日)は、イングランド・スコットランド・アイルランドの女王(在位:1689年2月13日 - 1694年12月28日)。夫のウィリアム3世の共同統治者として共に王位に即いていた。ウィリアム3世はオランダ総督・オラニエ公ウィレム3世でもあり、メアリーはオランダ語名ではマリア(Maria)と呼ばれる。


    Elephant & Castleの意味
    5ギニー金貨などの肖像の下についてるElephant & Castle(像と城)って日本語で表記すると、象と城 と訳されますよね。 多くのサイトではこのコインで使われているゴールドはアフリカ産のゴールドを使ってると書かれており、ここまでの情報は読んだことがある方も多いはず。 そもそもギニー金貨はアフリカのギニア(または近隣)で産出されたゴールドを用いたことに由来してますので 二重の意味になりますが、Elephant & Castle(像と城)がついているものは 王立アフリカ会社(Royal African Company)が仕入れたゴールドだという証です。 王立アフリカ会社(Royal African Company) とは、イギリスがアフリカ諸国と貿易を行うために設立した専門の会社で アフリカの安い労働力(奴隷)をアメリカに運び取引することが主たる目的の会社です。また、その他にアフリカ産のゴールドなども取引していたと言われています。

    ではなぜ像と城?と思われた方も多いと思います。これって英語もそうですが、Castle(城)という表現が分かりにくいですよね。 調べてみると、実際は城ではなく、ハウダー(howdah)と呼ばれる象・ラクダの背中に取りつける手すりと天蓋てんがいのある輿こしのことでした。 おそらくハウダーと書いてもうまく伝わらなかったこともあり Castleという表現を用いたと私は解釈しています。

    また像または像と城は何を表していたのでしょうか? 答えは、王立アフリカ会社(Royal African Company) のロゴです。 残念ながら像だけのバージョンと、像と城のバージョンが存在してますが違いについては分かりませんでした。 引き続き調査してみようと思ってます。

    このロゴが刻まれてるコインは1664年から1726年のコインで見ることができます。 王立アフリカ会社(Royal African Company)が活発に活動していた時期なのでしょう。 そして王立アフリカ会社(Royal African Company)は1752年解散しています。 現在Elephant & Castleがより高い価値が付いてるのは鋳造数が多くなかったからでしょう。


    統治王: ウィリアム3世、メアリー2世(1689-1694)
    年号: 1692年(1691-1694)
    額面: 5ギニー(107シリン6ペンス)
    材質: ゴールド
    品位: .9167
    重量: 41.95グラム
    直径: 37ミリ
    アライメント: ↑↓
    リファレンス: SP#3422, SP#3423, KM#479
    表面:
     右向きのウィリアムとメアリーの肖像
     文字: GVLIELMVS·ET·MARIA·DEI·GRATIA(ラテン語)
     英訳: William and Mary by the Grace of God
    裏面:
     紋章:
     ・イングランドを象徴する「三頭のライオン」
     ・フランスを象徴する「フラ・ダ・リ(百合)」
     ・アイルランドを象徴する「ハープ」
     ・スコットランドを象徴する「一頭の立ち姿のライオン」
     ・中央部に「オランダ・ナッサウ家の青地のライオンの紋章」
     文字: MAG·BR·FR·ET·HIB·REX·ET·REGINA·16 92·
     英訳:King and Queen of Great Britain France and Ireland
    エッジ:
     ラテン語での統治年
     文字: QVARTO
     英訳: Fourth

    販売中:
    1350万円

    アン女王の次に希少性と人気のあるウィリアム&メアリー5ギニー金貨。
    こちらはエレファント&キャッスルの一枚。
    AU58は4番目で将来性は抜群です。


















    過去のオークション記録

    MS62の記録
    204,000ドル+20%手数料を145円換算で3550万円
    諸税込みだと3905万円ほど




    MS61の記録
    105,000ドルを145円換算で1522万円
    諸税込みだと1700万円ほど




    MS63の記録
    384,000ドルを145円換算で5568万円
    諸税込みだと6125万円ほど